腰痛のよくある質問と疑問

腰痛のよくある質問と疑問

椎間板ヘルニアはなぜ朝が痛いのでしょうか?

腰椎椎間板は夜寝ているときに水分が吸収されて最大に膨らんでいます。朝起き上がる際には椎間板に内圧が加わり周囲の神経から痛みが脳に伝わるので朝痛みが強く感じます。

デスクワークでなぜ腰痛になる?

椅子に座っているときの姿勢の悪さが腰痛に影響を及ぼします。

椅子に座っているときに姿勢が悪くなってくると、骨盤後傾となります。骨盤が後ろに傾くと腰椎の部分は前がつぶれて後の部分が開くことになります。そうすると椎間板の中身は開いている後ろの方向にはみ出してくることになります。また脊柱を守る筋肉は姿勢の悪さの為に引き延ばされて筋疲労を蓄積してしまうために、慢性的な腰痛を患ってしまうことになります。

腹筋はなぜ腰痛にいいの?

腹筋も腹直筋と腹斜筋と腹横筋に分かれます。またそれぞれ上部の線維と下部の線維に分けられます。この中で腰痛に影響を及ぼすのは体幹を守る働きのある腹横筋、特に下部線維がとても重要です。

腹横筋の筋トレはどうする?

呼吸法が大事です。鼻からゆっくりと吸い込んで口から細く長く吐き出します。 へその下3寸のところに臍下丹田があります。身体の中心点と言われています。ここの部分をお腹をひっこめるように引き締めて呼吸法を繰り返します。

ぎっくり腰とは?

急に腰が痛くなったことを急性腰痛症といいます。通称ぎっくり腰です。

ぎっくり腰はすべて同じものではなく、原因によって、関節を痛める場合と筋肉を傷める場合と椎間板を痛める場合の3つに分類することができます。

痛めた原因と部位を明確にすることによって、鑑別をすることができます。

コルセットはなぜ腰痛に良いのか?

腰部が不安定な場合に補助具として体幹を締めるコルセットは腰痛治療としても予防としても有効です。良くコルセットを使っていると腰痛が癖になるといいますが、あくまでサポーターとしての機能を考慮すると、安静時を除いて身体を駆使するときには使用すべきだと考えます。

コルセットしてると筋肉が落ちる?

コルセットが体幹のすべての筋肉をカバーすることはできません。逆に言うとコルセットごときで体重を支えている腰の筋肉の代役とはなりません。よって、コルセットをしていても体幹の筋肉は作用しているので、簡単に筋肉が落ちてしまうとは限りません。ただし、コルセットに頼り切りもよくないので、患者さんの痛みの強さ、体調に合わせて筋トレはお勧めしています。

腰の痛みの3大原因

筋肉に関連する痛み、関節に関連する痛み、椎間板に関連する痛みの3つがあります。

椎間板ヘルニアとは?

椎間板を痛めることを椎間板症といいます。椎間板症は大きく4つのステージがあります。T椎間板がつぶれてきたもの。U椎間板の一番外側の繊維輪が裂けてしまったもの。V避けてしまった部分から椎間板の中身である髄核が出てきてしまったもの。W出てきた髄核が分離してしまったもの。これらのうちのステージV以降が椎間板ヘルニアといいます。ただ、激痛になるのはステージUです。これは神経の関係です。

なぜ牽引や除圧が椎間板ヘルニアに効果的なのか?

正確には世界腰痛外科学会では牽引は効果がないと定義しております。しかし、腰椎椎間板に陰圧をかけることは有効であるという論文もあります。つまり、機械的な牽引は実際には患者さの身体が抵抗をするので椎間板に対しての牽引にはならないとされています。垂直方向に体重を除いて腰部に係る内圧を下げること、または臥位にて腰部に係る圧を軽減させることのみが椎間板に対する陰圧の治療法と考えられます。腰痛治療器プロテックで腰部に係る体重を取り除く療法、または安静療法のみが椎間板を痛めた場合の痛みには有効であると考えます。(ペインクリニックや手術を除いた場合)